このような症状がある場合、
「過敏性腸症候群」の疑いがあります!
- 原因不明の腹痛や不快感が続いている
- 急に腹痛が起き、すぐに治るのを繰り返している
- 頻繁に下痢が起こる
- 外出が困難なほど激しい下痢が起こった
- 便秘が長引いている
- 便秘と下痢が繰り返し何度も起こる
- 便の形状にバラつきがある
- 排便時間が不規則になる
- 無意識のうちにおならが出てしまう
- 緊張やストレスなどが影響してお腹の具合が悪くなる
このような症状が現れている場合、過敏性腸症候群の可能性があります。過敏性腸症候群は消化器疾患の1つです。治療することで改善できる疾患なので、体質によるものとあきらめず、当院までご相談ください。
過敏性腸症候群とは?
過敏性腸症候群は、腸管全体の機能に障害が起こり、腹部に不快感が現れます。明確な原因は明らかになっていませんが、食生活や生活習慣、ストレスなどが関係しているのではないかと考えられています。腸機能は自律神経が制御しており、メンタルに影響されやすいため、腸は別名「第二の脳」と呼ばれています。ストレスや緊張を感じたことを契機に発症することが多いです。
過敏性腸症候群の症状
過敏性腸症候群の主な症状には、腹痛、便秘・下痢などの便通異常が挙げられ、排便することで症状は一時的に治まりますが、その後も何度も繰り返します。また、お腹が鳴る、無意識にお腹が出る、腹部膨満感などの症状が出るケースも見られます。これらの症状は食事内容やストレスが影響して現れることがありますが、寝ている間は症状が治まります。
症状の現れ方に応じて、下記の4つのタイプに分類されます。
下痢型
急に腹痛が生じ、排便すると水様便が出ます。このような症状が1日に3回以上起こることもあります。そのため、トイレに行く前に漏らしてしまうのではないかと外出が億劫になり、この不安がストレスの原因となってさらに悪化する負のスパイラルに陥りやすいです。
便秘型
便秘型では、腸が痙攣することで便が腸管内に滞留し、排便時に腹痛が起きたり、強くいきまないと排便できない状態になったりします。また、排便できたとしてもウサギのような小さな便しか出ないようになり、残便感を感じます。毎日、排便時にいきんでしまうことで痔になる恐れもあります。
交代型
交代型では急激な腹痛に伴って、便秘と下痢が交互に何度も起こります。
分類不能型
上記以外の症状(おならや膨満感など)がよく起こるタイプです。
「過敏性腸症候群」の検査方法
過敏性腸症候群を検査するには、大腸カメラ検査が有効です。
大腸カメラ検査
大腸カメラ検査では、肛門からカメラ付きスコープを挿入して、大腸粘膜全体をリアルタイムで観察できます。ポリープ等を発見した場合は検査中に切除できます。大腸粘膜には知覚神経が存在していないため、ポリープ切除時も痛みを感じることは滅多にありません。検査は約15〜30分で終わります。大腸カメラ検査は、大腸の炎症、潰瘍、ポリープ、がんなどの疾患を早期に見つけ出し、最適な治療方針を決定するのに非常に役立ちます。また、当院では患者様の希望に応じて鎮静剤を用いた検査を行っており、ウトウト眠ったような状態で検査を受けられます。過敏性腸症候群でお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。
過敏性腸症候群の治療方法
薬物療法
薬物療法では、腸内細菌を整えるお薬、ストレスを和らげるお薬などを処方します。過敏性腸症候群は4つのタイプがあるため、発症しているタイプをもとに、患者様と話し合いながら処方内容を決定します。
生活習慣の見直し
腸にやさしい食事や適度な運動、質の良い睡眠をとることなど、生活習慣を改善するためのアドバイスを行います。また、ストレスが大きくかかっている場合は、生活環境や職場環境などを考慮しながら治療していきます。